実は、Googleも公式に認めているとおり、METAディスクリプションではSEO対策出来ません。
しかし、だからといって「設定する意味がない」わけではありません。
METAディスクリプションには検索結果の上位記事よりもアクセス数を増やすことができる、重要な機能があります。
この記事では、METAディスクリプションの本当の役割と、ただしく活用した場合に得られる価値について解説しています。
中小企業や個人事業主でも戦えるSEO対策を行い、ビジネス成果につなげてください。
METAディスクリプションがSEO順位に影響しない理由

「SEO対策としてMETAディスクリプションを設定しよう」と考えておられる経営者の方もおられると思いますが、実はこれ、大きな誤解です。
残念ながら、METAディスクリプションはSEO対策における検索順位の決定要因ではありません。
なぜMETAディスクリプションによるSEO対策が順位向上に直結しないのか?
その理由をまずはお伝えします。
本来の用途は検索ユーザー向けの説明文
METAディスクリプションの本来の目的は、そもそもSEO対策の対象である検索エンジンではなく、「検索ユーザー」に向けてページの内容を説明することです。

検索結果に表示される概要文・説明文(スニペット)として、ユーザーが「このページは自分の求める情報があるか?」を判断するための材料として表示されています。
Google公式の見解:ランキング要因ではない
この点について、Googleは公式ブログで明確に言及しています。
Google Search Central(旧ウェブマスター向け公式ブログ)では、以下のように明記されています。
Google は、ウェブ検索のランキングで keywords meta タグを使用しません。
これは、Googleが検索順位を決定するアルゴリズムにMETAディスクリプションを含めていないことを公式に認めた発言です。
>>>Google はウェブ ランキングにキーワード メタタグを使用しません
また、有名なGoogleのジョン・ミューラー氏も、METAディスクリプションはランキング要因ではないと明言しています。
>>>Google Answers if Meta Description Matters for Rankings
検索アルゴリズムが重視するのは別の要素
では、検索エンジンは何を基準に順位を決めているのでしょうか?
- コンテンツの質と独自性:ユーザーの検索意図に応える有益な情報が含まれているか
- 被リンクの質と数:他サイトからの信頼できる推薦リンクがどれだけあるか
- ページの読み込み速度:ユーザーがストレスなく閲覧できるか
- モバイル対応:スマートフォンで見やすく最適化されているか
- ページ内のキーワード関連性:検索クエリとコンテンツの関連度
このように、検索アルゴリズムは「ページの内容や品質」、「外部サイトからの評価」を重視しています。
ユーザー向けの「説明文」であるMETAディスクリプションは、SEO対策に役立つ要素ではなく完全に別モノといえます。
それでもMETAディスクリプションが重要な理由
「じゃあMETAディスクリプションなんて設定する必要ないじゃないか」と思われたかもしれませんが、そうではありません。
METAディスクリプションはSEO対策として検索順位には直接影響しないものの、SEOとして求める成果に直結する重要な役割を果たします。
検索結果でのクリック率を左右する最重要要素
METAディスクリプションの真の価値は、検索結果でのクリック率向上にあります。
例えばあるキーワードであなたの会社が検索結果の3位に表示されているとしましょう。
通常、3位は1位・2位よりもクリックされる確率は低くなります。

しかし、魅力的なMETAディスクリプションがあれば、3位でも1位・2位を上回るクリック率を獲得できる可能性が高まります。
検索ユーザーは、通常以下の流れに沿って「検索結果上のどのリンクをクリックするか」を判断しています。
- タイトルを見る(約2〜3秒)
- METAディスクリプションを読む(約3〜5秒)
- クリックするかどうかを決める
つまり、METAディスクリプションは「検索ユーザーが御社のページに繋がるリンクを、クリックするかどうかの最終判断材料」なのです。
クリック率が間接的にSEO成果に繋がる仕組み
多くの方が見逃している重要なポイントがここです。
METAディスクリプションの改善でクリック率が上がると、以下のような好循環が生まれます。
- ステップ1:クリック率向上 → 同じ検索順位でもアクセス数が増加
- ステップ2:質の高い訪問者増加
→ 期待に合ったユーザーが訪問するため、滞在時間やページ閲覧数が向上 - ステップ3:Googleからの評価改善 → ユーザーエンゲージメントが高いページとして評価される可能性が高まる
こうした好循環の結果、見込み顧客の獲得が増えることで、売上や利益の改善へと結びつきます。
METAディスクリプションは直接的にはSEO順位に影響しませんが、ビジネス成果を最大化する重要な要素なのです。
では、METAディスクリプションの最適化によってSEO効果を最大化する、具体的な方法をお伝えします。
SEOの成果を倍増させるMETAディスクリプション3つの正攻法

では、実際にどのようなMETAディスクリプションを書けば、検索結果画面上でクリック率を改善し、ビジネスの成果を向上できるのでしょうか?
デジタルマーケティングに不慣れな中小企業経営者でも、今日から実践できる「3つの正攻法」をお教えします。
ユーザー心理を捉えた文章を書く
検索時のユーザーは「何かしらの疑問や悩みを持ち、自分にとって最も価値がありそうなページ」を探しています。
そして、非常にせっかちで自己中心的です。
これは批判でも何でもなく、インターネット検索の前提・当然のこととして理解しておきましょう。
ユーザーが検索結果の1ページを見る時間はわずか2〜3秒。

その短い時間の中で「10の検索結果リストを見て、自分の悩みを解決してくれそうか?」を判断しています。
例え検索結果の上位だとしても、無関係だと感じた瞬間にスルーされ、ユーザーは次の10件へと移動します。
雨に濡れないためにはどうすればいいか?を心配している人に、「このリンゴ美味しいよ!」と言っても刺さりませんよね。
つまり、METAディスクリプションでは「自分のサービスの素晴らしさ」を伝えるのではなく、「ユーザーの悩みが理解できる記事である」ことを伝えることで、クリック率を大きく改善できるということです。
そのために、「検索ユーザーの立場に立って、その人が本当に困っていることを理解する」ことが必要なのです。
タイトルとのシナジーを意識する
METAディスクリプションを作成する時、多くの方が見落としているのが、タイトルとMETAディスクリプションの「ストーリー性」です。
検索ユーザーは検索結果を見る時、タイトルで興味を持ち、METAディスクリプションで「クリックするかどうか」を最終判断しています。
あなたが実際に検索している時の事を思い出してみてください。
同じ流れでクリックするかどうかを判断していると思います。
このように、タイトルとのシナジーを意識した構成にするとクリックされやすくなります。
例えば本記事の場合で解説すると、以下のようになります。
【タイトル】「SEO対策にMETAディスクリプションは無力?やるべき3つの正攻法」
ではMETAディスクリプションはSEOにどう活用して成果を出すのか?検索結果のクリック率を改善して売上の向上に繋げることが出来ます。この記事では、今日から実践できるMETAディスクリプションの正攻法をお伝えします。
この例では以下のような心理的な流れを想定しています。
- タイトルで「本当に無力なの?」という疑問を抱かせる
- METAディスクリプションを活用すれば「売上向上に繋げられる」と希望を与える
- タイトルとMETAディスクリプションのストーリーで「このページを読む価値がある」と確信させる
この記事にGoogle検索経由で来られたのなら、検索エンジン上で見た時にどう思ったか?を振り返ってみてください。
あなた自身のその感情の動きを理解することが、とても大切です。
では、もう一つ例示を。
例えば以下のようなMETAディスクリプションだと、あなたは読む気になるでしょうか?
【METAディスクリプション】「当社は創業50年の実績があります。お客様第一をモットーに、丁寧なサービスを心がけています。」
よっぽど魅力的なタイトルなら別ですが、わざわざクリックして読む気にはあまりならないと思います。
その理由は、求めているものとMETAディスクリプションから得られるこの記事の価値が違いすぎるから。
ユーザーの期待を裏切らず、むしろ期待を上回る内容があることを伝える一貫したメッセージを作りましょう。
数字や具体性を盛り込む
大前提として、人間は「具体的で分かりやすい情報」に安心感と信頼感を抱きます。
あいまいな表現だけでは「本当にできるのかな?」という不安を与えてしまいますが、具体的な数字があることで「信頼できそう」という印象に変わります。
【あいまいな例】
「ホームページ制作ならお任せください。多くの実績があります。」
→「多くって具体的にどのくらい?」という疑問が残る
【具体的な例】
「【制作実績500社突破】ホームページ制作が月額9,800円から。30日間無料お試し可能。」
→ 「500社も実績があるなら安心」「9,800円なら予算内」と具体的に判断できる
ただし、数字を使うときの注意点があります。
- 嘘の数字は絶対に使わない
後でトラブルになる可能性があります - 誇大表現は避ける
「業界No.1」などの根拠のない表現は信頼を失います - ユーザーにとって意味のある数字を選ぶ
会社の自慢話ではなく、ユーザーのメリットになる数字を
真に効果的なMETAディスクリプションは、単なるテクニックではなく「相手への理解と誠実さ」から生まれると当社では考えています。
小手先の技術に頼らず、まずはお客様の立場に立って考え、本当に役立つ情報を分かりやすく伝える。
この基本姿勢こそが、SEO対策においても、ビジネス全体においても成功への道だと信じています。
METAディスクリプション作成時の注意点

実際にMETAディスクリプションを作成する前に、知っておくべき基本的な前提があります。
SEO対策の成果を向上するためにも、以下の3つの注意点を理解した上で効果的なMETAディスクリプションの作成に取り組むことが重要です。
空白や同じMETAディスクリプションの使い回しは避ける
METAディスクリプションの設定において、最も基本的かつ重要な前提は、各ページに固有の内容を設定することです。
- METAディスクリプション自体を設定しない(空白状態)
※空白状態だと、検索結果には記事の一部が自動的に表示されます。 - 同じ文章を複数のページで使い回す
- テンプレート的な文章をそのまま流用する
各ページにおける「そのページでしか得られない価値」を言語化して表現することで、クリックされる確率を引上げることが出来ます。
文字数は107以内でまとめる
タイトルにも文字数限界があるように、METAディスクリプションの文字数にも表示上の制限があります。
利用出来る枠の大きさを理解し、枠内でしっかりと記事の価値を伝え切れる効果的な文字数設定を行いましょう。
表示文字数はGoogleの仕様変更により変動しますが、一般的な目安があります。
【スマートフォン(モバイル)版】
2025年9月9日時点ではモバイル版の検索結果画面において、スニペット(METAディスクリプションとして指定した部分)は以下の表示です。
文字数は全部で107文字。

【PC版】
2025年9月9日時点ではPC版の検索結果画面において、スニペット(METAディスクリプションとして指定した部分)は以下の表示です。
文字数は全部で113文字。

昨今はスマホからのアクセスの方が多いので、スマホ版の107文字以内に収めておけば、PC版でも途切れること無く内容を伝えきることが出来ます。
成果の出せるMETAディスクリプションを作成するコツとしては、以下の3要素を組み合わせると効果的です。
「そのページの最大メリット+対象者+行動喚起」
キーワードを自然に含める
METAディスクリプションにキーワードを含める目的は、検索結果での太字表示によるクリック率向上がメインです。
パッと読みやすい文章の中に自然にキーワードを溶け込ませましょう。
- 太字表示で目立ちやすくなる
- 検索意図との合致が一目で分かる
【キーワードの含め方の例】
- ❌キーワードの不自然な詰め込み
「渋谷の社労士なら渋谷社労士事務所。渋谷で社労士をお探しなら、渋谷エリアの社労士である当社労士事務所へ。」
→ キーワードの不自然な繰り返しでユーザーから敬遠される - ⭕自然な含め方
「渋谷で信頼できる社労士をお探しの経営者様へ。初回相談無料で労務トラブルを迅速解決いたします。」
→ 「社労士 渋谷」のキーワードが自然に文章に組み込まれている
効果を高めるために、出来るだけMETAディスクリプションの前半にキーワードを配置しましょう。
また、キーワードありきで文章を作るのではなく、ユーザーの悩みを解決する価値ある記事だという事を伝えた結果として、自然にキーワードが含まれている状態を目指しましょう。
まとめ|METAディスクリプションは「直接は効かないが、成果に効く」
METAディスクリプションはSEO対策として検索順位を上げる効果はありませんが、クリック率向上によってビジネス成果を改善できる重要な要素です。
検索結果でユーザーがクリックするかどうかの最終判断材料として、限られた文字数の中でタイトルと連携しながらページの価値を伝える役割を果たすのがMETAディスクリプションです。
各ページ毎に固有のMETAディスクリプションを設定し、ユーザー心理を理解した文章を作成することで、同じ検索順位でも大幅なアクセス増加が期待できる「補助エンジン」になるのです。
【無料相談】御社サイトのSEO対策診断
METAディスクリプションは理解できても、「サイト全体では何がSEOの最優先課題なのか」を一人で判断するのは困難です。
- 現在の検索順位で上位表示の可能性があるキーワードの特定
- 競合他社に勝てていない具体的な理由の分析
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