SEOに強いタイトルの作り方5ステップ|中小企業のオウンドメディア

SEO未経験でも効果を上げられる「SEOに強いタイトル作成の5ステップ」を、実例を交えて分かりやすく解説します。

この手法を実践することで、検索結果での上位表示はもちろん、クリック率の向上、そして最終的にはメルマガ登録や問い合わせの等のコンバージョン増加につなげることができます。

社内にSEOの専門化がいなくても対応できる、SEO対策を5ステップで解説してゆきます。

中小企業のオウンドメディアご担当者様、集客になやむ中小企業経営者、個人事業主の方は、ぜひ最後までご覧いただければ。

SEO対策完全ガイドに戻る

目次

SEOに強いタイトルを作るための準備

中小企業のオウンドメディア向けの、SEOに強いタイトル作成方法をお伝えします。

再現度高くSEO対策されたタイトルが作れるよう、まずは前提と全体の流れをお伝えします。

SEOに強いタイトルを作るための前提整理

タイトル作成を始める前に、以下の3つの要素を明確にしておく必要があります。

これらが曖昧なまま作業を進めると、検索意図からズレたタイトルになってしまい、期待する効果を得られません。

1. 対象キーワードの特定
まず、そのオウンドメディア記事で狙うメインキーワードを1つ決めます。
「風邪 治療薬 存在しない 理由」のように複数のキーワードを組み合わせる場合でも、最も重要なコアとなるキーワードを特定してください。

2. 想定読者の明確化
誰に向けた記事なのかを一文で表現できるレベルまで具体化します。
例えば「風邪をひいたときに疑問を感じる一般の人」や「子供に聞かれて困った親」といった具合です。
マーケティング的にはターゲットとかペルソナだとか呼ばれていますが、読者像が曖昧だと刺さるタイトルを作ることができません。

3. 検索意図の明確化
そのキーワードで検索するユーザーが「何を求めているか」を明確にします。
ユーザーが検索をした理由(=つまり検索意図)、情報を知りたいのか、何かを実行したいのか、商品を購入したいのかによって、タイトルに含めるべき要素が大きく変わります。
検索意図とズレてしまうと、検索ユーザーのニーズに応えられないタイトルになってしまうので、SEOに強いタイトルは作れません。

タイトル作成の流れ

SEOに強いタイトルを再現性高く作成するため、以下の5ステップを順番に実行します。

各ステップには明確な目的があり、省略すると効果が半減します。

省略はせず確実に実行されることをおすすめします。

STEP

上位結果から検索意図と共通語を抽出

実際にキーワードで検索し、上位10位までのサイトのタイトルを分析します。
共通して使われている言葉や表現を洗い出し、検索意図を客観的に把握します。

STEP

タイトル設計の基本ルールを適用

文字数、キーワード配置、本文との整合性など、SEOの基礎ルールを確実に守ります。
この土台がしっかりしていないと、後の施策が効果を発揮しません。

STEP

クリック率を高める要素を追加

基本ルールを守った上で、数字、具体性、ベネフィットなど、ユーザーがクリックしたくなる要素を戦略的に加えます。

STEP

タイトル案の作成と比較

複数のパターンを作成し、客観的な基準で評価・選定します。
主観に頼らず、データに基づいて最適な案を選ぶことが重要です。

STEP

公開後の計測と改善

タイトルは一度決めて終わりではありません。
公開後のパフォーマンスを計測し、必要に応じて改善を繰り返します。

この5ステップを実践することで、「なんとなく」ではなく「根拠を持って」SEOに強いタイトルを作成できるようになります。

Step1 ライバルとなる検索上位SEOタイトルを分析

それでは、まずはステップ1。

ここで行なうのは、徹底的なライバル分析とそこから差別化の方向性を導き出すことです。

この分析を怠ると、誰からも検索されない独りよがりなタイトルを作ってしまい、検索結果で埋もれてしまう可能性が高くなります、面倒くさがらずにしっかりと対応しましょう。

上位タイトルの共通語ともれの抽出

対象のキーワードでの検索結果に表示された、上位10位までのタイトルを実際に確認しましょう。

これらのライバル記事のタイトルにどのような言葉や表現が使われているのか、パターンを洗い出し分析します。

すでに検索結果の上位に表示されているタイトルを分析するのには理由がありまして、すでに上位を獲れているということは、そこにユーザーのニーズを満たすヒントが詰まっているからです。

推測や想像でタイトルをつくるのではなく、精度高くSEOの強いタイトルを作るために、検索エンジンで実際に上位表示されているタイトルを参考にします。

上位分析の具体的手順

まず、対象キーワードで実際に検索を行います。

例として「風邪 治療薬 ない 理由」で検索しました。
上位10位のタイトルを1つずつ書き出し、以下の要素を抜き出します。

1. 共通して使われている言葉

  • 「風邪」「治療薬」「薬」「理由」「なぜ」「原因」
  • 「ウイルス」「症状」「対症療法」「根本治療」

2. 頻出する表現パターン

  • 「〜の理由」「なぜ〜なのか」「〜が存在しない理由」
  • 「専門医が解説」「医師監修」「医学的根拠」

3. 数字や具体性を示す要素

  • 「5つの理由」「3つの原因」「現在の医学では」

4. 権威性を示す要素

  • 「医師解説」「専門家監修」「病院情報」

実際の検索結果の画面はこちらです。

「風邪 治療薬 ない 理由」でGoogle検索をした結果の画面
クリックして拡大

この洗い出し&分析作業で見えてくるのは、検索ユーザーが求めている「答えの形」です。

上位サイトが共通して使っている言葉は、検索意図を満たすために必要不可欠な要素と考えてください。

漏れている視点の発見

ライバルサイトのタイトルに共通して使われている言葉の分析と同時に、触れられていない視点も探します。
例えば以下のような視点です。

  • 「将来的な治療薬開発の可能性」
  • 「他の病気との比較」
  • 「歴史的な経緯」
  • 「一般的な誤解の解説」

これらの「漏れている視点」をあなたの記事に追加することで、ライバルサイトの記事とあなたが作る記事を差別化ポイントを作ることができます。

ただし、検索意図から外れすぎて「そんな情報は必要ない」と、判断されてしまうタイトルにならないよう注意してください。

Step2 SEOに強いタイトル設計の基本ルールを適用

どんなに魅力的なアイデアでタイトルを作ったとしても、SEOの基本ルールを無視すると効果は半減してしまいます。

ここでは、検索エンジンにもユーザーにも評価される、SEOに強いタイトル設計の土台となる4つの基本ルールを解説します。

SEOに強いタイトルを作る5つの基本ルール

  • 検索意図の反映:分析した検索意図に確実に応える要素をタイトルに組み込む
  • 文字数の調整:32文字以内で省略されずに内容が伝わる長さに収める
  • キーワード配置:重要なキーワードを前半に自然な形で配置する
  • 整合性の確認:本文との一致と既存記事との重複がないかチェックする
  • 重複回避:サイト内の他記事と同じ内容の記事がないかを事前にチェック

人間が見て「このタイトルの記事なら知りたいことが書いて有りそうだ!」と思えるタイトル。

そして、Googleのボット(ロボット・AI)にも「検索意図に即している記事だ」と伝わるように、SEOに強いタイトルの基礎条件をしっかりと固めます。

そうすることで、SEO対策された品質の高いタイトルの再現性を安定させることができます。

検索意図の反映

定義済みの検索意図に確実に応える要素をタイトルに組み込み、ユーザーの期待に応えることをタイトルで約束します。

つまり、この記事には検索ユーザーが検索した意図に対して「知りたい事が書いてる」ということをタイトルで明確に表現する、ということです。

どんなに魅力的なタイトルでも、検索意図とズレていれば上位表示は困難になるからです。

ユーザーが検索する際の意図を明確に理解し、その分類を把握した上でタイトルに入れるべき言葉を把握しておきましょう。

検索意図は大きく以下の4つに分けられます。

  • 知りたい(Knowクエリ)
  • 行きたい(Goクエリ)
  • やりたい(Doクエリ)
  • 買いたい(Buyクエリ)

検索意図に合わない言葉をタイトルで使用すると、ユーザーのニーズとズレたタイトルになってしまう可能性が高くなります。

シンプルに言えば、ユーザーの検索意図を理解しその検索意図に呼応する形のタイトルを作る必要があるのですが、それをいきなりやろうとすると難しいので、こうした表に一旦変換し、どのような言葉をセレクトすべきかを把握する、ということです。

検索意図別の必須要素

Knowクエリ(知りたい)の場合
情報提供であることを明確に示す

  • 必須語:「理由」「原因」「仕組み」「なぜ」「解説」「とは」等
  • 例:「風邪薬がない理由を分かりやすく解説」

Doクエリ(やりたい)の場合 実践・行動につながることを明確に示す:

  • 必須語:「方法」「やり方」「手順」「コツ」「対策」等
  • 例:「風邪を早く治す5つの方法」

Buyクエリ(買いたい)の場合 商品選択に役立つことを明確に示す:

  • 必須語:「おすすめ」「比較」「ランキング」「選び方」
  • 例:「風邪薬おすすめ10選【効果別比較】」

例えば「風邪の治療薬がない理由」はKnowクエリなので、タイトルには「理由」「原因」「なぜ」といった解説系の言葉を必ず含める必要があります。

検索意図に応えるSEOに強いタイトル構造の作り方

「風邪 治療薬 ない 理由」の場合(Knowクエリ)

不適切な構造: 「対象」 + 「行動指示」

  • 「風邪薬に頼らない治療法」→ Doクエリの構造

適切な構造: 「対象」 +「疑問/問題」 +「回答形式」

  • 「風邪薬がない理由を専門用語なしで解説」

このあたりがしっかり理解できてくると、少し難易度の高い応用編的なタイトル案も作れるようになります。

複数の検索意図への対応

メインの検索意図に加えて、副次的な意図も満たす場合

  • メイン:理由を知りたい(Know)
  • サブ:対処法も知りたい(Do)

✅対応例:「風邪薬がない理由と正しい対処法を解説」

検索意図を正しくタイトルに反映できているかどうかは、以下のリストに基づいてチェックすると分かりやすいです。

  1. ユーザーの疑問に直接答えているか
  2. 求められている情報形式(理由/方法/比較など)と一致しているか
  3. 検索意図とズレた余計な要素が入っていないか
  4. メイン意図を最優先し、サブ意図は自然に組み込めた場合のみ追加しているか

文字数の目安

タイトルの文字数は32文字を基準にして、検索結果の一覧上で省略やタイトルを改変されることなく、一目で意図が伝わる長さに収めます。

タイトルが長すぎると、検索結果で「…」と省略されたり、タイトルを改変表示されてしまい、意図通りの内容がユーザーに伝わらずクリックされにくくなります。

また、逆に短すぎても検索意図を十分に表現できず、クリックされにくくなります。

PCとスマホに最適なタイトル文字数

  • PC(Google Chrome):28~36文字程度表示
  • スマートフォン:30~44文字程度表示

※Googleは常にテストを行っているため、変動多め

スマホだけにアプローチできればよいなら、40~44文字程度のタイトルでOK。

PCとスマホ両方を考慮すると、32文字程度がベターです。

関連記事:SEOに強いタイトルの文字数

キーワードの配置

キーワードはタイトル前半に自然に配置し、関連キーワードや共通単語等は伝えるべき意図が変わらないように無理なく添えます。

また、キーワードの中でも中心となるメインキーワードは、タイトル最前方に配置するように意識します。

ユーザーは検索結果を左から右に読むため、重要なキーワードほど左側(前半)に配置する必要があるからです。

また、これは検索エンジンの評価において、どの言葉に重みがあるのかを判断する重要な要素にもなります。

例えば「風邪 治療薬 ない 理由」というキーワードでSEOに強いタイトルを作る場合

メインキーワードの前半配置

メインキーワードが後半に来ると、検索結果での視認性が下がり、SEO効果も薄れます。

悪い例:「分かりやすく解説!風邪の治療薬がない理由」
良い例:「風邪の治療薬がない理由を分かりやすく解説」

関連キーワードを自然に配置

無理にキーワードを詰め込むと不自然になります。
意図した内容を伝えることができる文章として、自然に読める形で配置します。

不自然な配置:「風邪薬効かない理由治療薬ない対処法」
自然な配置:「風邪に効く薬がない理由と正しい対処法」

キーワードの重複を避ける

同じ意味のキーワードを重複させると、タイトルで伝える内容が冗長になります。

重複例:「風邪薬がない理由|風邪の薬が存在しない理由を解説」
改善例:「風邪薬がない理由と正しい対処法を専門家が解説」

本文との整合性確認

タイトルに記載し、ユーザーへ約束した内容が記事の本文で実際に説明されているかを確認します。

タイトルとして表現した内容と本文の内容が一致していないと、記事を開いたあとにユーザーの期待を裏切ることになります。

この場合、すぐに記事から離脱されてしまいます。

こうしたユーザーの行動を引き起こす記事は、検索エンジン目線でもマイナス評価となり、検索順位の下落につながります。

ユーザーのために記事を作るという視点を持つことが、とても大切です。

Googleが掲げる10の真実

整合性チェックのポイント

タイトルで約束した要素が本文できちんと説明されているかを確認します。

良い例

  • タイトル:「風邪薬がない3つの理由を医師が解説」
  • 記事本文の内容:3つの理由が明確に分けて解説され、医師の見解が含まれている

悪い例

  • タイトル:「風邪薬がない理由を専門家が解説」
  • 記事本文の内容:一般的な情報のみで専門家の見解や根拠が一切ない

本文で提供できない内容をタイトルに含めるのは避けましょう。

タイトルで約束してはいけない要素

  • 「最新研究で判明」→ 最新研究の引用がない
  • 「5分で分かる」→ 実際は長文で5分では読めない
  • 「完全解決」→ 部分的な解説のみ

タイトルは本文の「正確な予告編」です。タイトルでユーザーを騙して(騙すつもりがなかったとしても)、記事へと誘導しているとGoogleからペナルティを受けることもあります。

関連記事:SEO対策したライティングのやり方|今日から使える10の実践手法

重複回避(カニバリチェック)

同一の検索意図に対する記事や類似タイトルがないかを事前に確認し、記事の重複を防ぎます。

自サイト内で記事が重複していると、検索順位の食い合い(カニバリゼーションと言います)が発生し、どちらの記事も順位が下がってしまいます。

少しわかりにくい概念ですが、しっかりと理解しておくことをおすすめします。

カニバリゼーション発生の条件

以下の要素が重複すると、カニバリゼーションが起こりやすくなります。

  1. 同じメインキーワード:「風邪 薬」で複数記事
  2. 同じ検索意図:どちらも「理由を知りたい」に応える内容
  3. 似たタイトル構造:表現は違うが言いたいことが同じ

事前チェック項目

新しい記事・タイトルを作成する前に、以下を確認しましょう。

  • 同じメインキーワードで記事を作成していないか
  • 検索意図が重複する記事がないか
  • 似ているタイトルの記事はないか

解決策と差別化方法

既存記事との重複を避ける具体的方法
以下の重複チェックにより、各記事の内容が明確に差別化しカニバリゼーションを防止できます。

角度を変える

  • 既存:「風邪薬がない理由」(理由にフォーカス)
  • 新規:「風邪を早く治す正しい方法」(対処法にフォーカス)

対象者を変える・絞り込む

  • 既存:「風邪薬がない理由」(一般向け)
  • 新規:「子どもの風邪に薬が効かない理由」(親向け)

深さを変える

  • 既存:「風邪薬がない理由」(基本解説)
  • 新規:「風邪薬開発が困難な医学的根拠」(詳細解説)

これらの基本ルールを守ることで、どんなキーワードでも安定してSEO効果の高いタイトルを作成できるようになります。

Step3 SEOタイトルのクリック率を高める要素を追加

タイトルの表現で検索意図を満たしつつ、視認性と期待値を上げる表現を一点ずつ加え、クリック率の向上を狙います。

SEOに強いタイトルを作る為の基本ルールを守っても、それだけでは検索結果上に並ぶライバル記事に埋もれてしまいます。

ユーザーが「この記事を読みたい」と思うような魅力的な要素を戦略的に追加することで、クリック率を大幅に向上させることができます。

クリック率を高めることは、SEOとして検索結果で上位表示を実現することと直接は関係しませんが、多くのクリック率を得る事でSEOに間接的に作用します。

また、仮に順位が低くても上位ランクの記事よりも高いクリック率を得られる事もあり、サイトのPVを向上する目的でSEO対策に取り組んでいるのなら、絶対に考慮しておくべき要素です。

関連記事:中小企業のオウンドメディア構築初心者向けのSEO対策解説

SEOに強いタイトルのクリック率を高める4つの要素

  • 数字と具体性:曖昧な表現を具体的な数字や事例で置き換える
  • ベネフィットの明示:対象読者にとっての具体的な価値を表現する
  • 権威性の表現:信頼できる情報源であることを示して安心感を与える
  • 独自性・差別化:他サイトにはない価値やアプローチで差別化を図る

数字と具体性

SEOに強いタイトルは曖昧な表現ではなく、数字や具体性のある表現によって一読で中身が想像できる形に仕上げてあります。

そうしてある理由は明確にありまして、人間の脳は具体的な数字に反応しやすく、曖昧な表現よりも圧倒的にクリックされやすいからです。

また、数字があることで記事の構造や分量が予想でき、読者にとって親切な表現になるからです。

効果的な数字の使い方

タイトルに数字を用いることで、読者に読む価値があるかどうかを率直に伝える事が出来ます。

項目数を明示

  • 曖昧:「風邪薬がない理由を解説」
  • 具体的:「風邪薬がない3つの理由を解説」

期間・時間を明示

  • 曖昧:「風邪を早く治す方法」
  • 具体的:「風邪を3日で治す方法」

割合・統計を活用

  • 曖昧:「多くの人が知らない風邪の真実」
  • 具体的:「90%の人が知らない風邪の真実」

具体性を高める表現

数字以外でも具体性を高める表現方法があります。

具体的な事例

  • 抽象的:「風邪薬の問題点」
  • 具体的:「市販の風邪薬が効かない理由」

具体的な結果

  • 抽象的:「風邪対策の効果」
  • 具体的:「薬なしで風邪を1週間で完治させる方法」

ただし、本文で裏付けできない数字は使わないよう注意が必要です。

ベネフィット(価値)の明示

記事の対象者にとってどんな価値があるのかをタイトルで具体的に示します。

ベネフィット(顧客が得られる価値)を明示することで、読者は「読んだ後に何が得られるか」を理解でき「読む理由」が明確になるので、クリック率を高めることに繋がります。

そのためには、記事の対象者(ターゲットやペルソナとも言われます)は具体的になっている必要があります。

タイトルにおけるベネフィットの表現方法

読者にとっての価値を具体的に示します。

問題解決型

  • 「風邪の疑問がすべて解決」
  • 「もう風邪薬選びで迷わない」

知識獲得型

  • 「正しい風邪対処法が身につく」
  • 「医師レベルの知識を習得」

時短・効率型

  • 「5分で風邪の全てが分かる」
  • 「最短で回復する方法が分かる」

安心・信頼型

  • 「正しい知識で不安解消」
  • 「根拠のある情報で安心」

対象者を意識したベネフィット表現

対象者が明確な場合の効果的な表現例

  • 子育て中の親が対象→「子どもの風邪不安を完全解消」
  • 忙しい会社員が対象→「5分で理解完了、すぐ実践可能」
  • 医学知識のない人が対象→「専門用語なしで完全理解」

権威性の表現

信頼できる情報源であることを示して、読者に安心感を与える為に必要な要素です。

特にYMYL領域の記事を作る場合、権威性に基づく信頼性はクリック率に大きく影響します。

読者は「この情報は正確なのか」「信頼して良いのか」を常に気にしています。

同じ様な記事が存在するのであれば、必然的にその中でもより「信頼性の高い記事」から情報を得たいと考えるからです。

タイトルで適切な権威性や信頼性を示すことで、安心してクリックしてもらえます。

タイトルで権威性を示す要素

信頼性を高める表現方法

情報の新しさ

  • 「2024年最新情報に基づく」
  • 「最新研究で分かった」

情報の正確性

  • 「医学的根拠に基づく」
  • 「厚生労働省データを参考に」

専門性のアピール

  • 「薬剤師監修」
  • 「医療ライターが解説」

実績・経験

  • 「1000人の相談実績から」
  • 「10年の研究経験に基づく」

タイトルの独自性・差別化

他サイトの記事タイトルにはない価値やアプローチで差別化を図り、ライバル記事との違いを明確にします。

例えば、「風邪 治療薬 ない 理由」の検索結果を見ると明らかですが、検索結果の上位は医療機関・専門機関が独占しています。

このキーワードに対して非医療機関として競合に勝つには、明確な差別化戦略が必要です。

実際の検索結果のタイトル分析を踏まえた差別化戦略

「風邪 治療薬 ない 理由」の検索結果では医療機関が上位独占していて、以下の視点による差別化が必要になります。

  • 専門性では勝負しない
  • 分かりやすさと実用性で差別化
  • 一般の人の視点での解説
  • 日常生活での活用方法を提示

差別化要素の選定基準】

分かりやすさでの差別化

  • 「専門用語なしで解説」
  • 「中学生でも理解できる」
  • 「図解付きで一目で分かる」

実用性での差別化

  • 「今すぐ実践できる対処法付き」
  • 「薬に頼らない自然治癒法も紹介」
  • 「日常生活ですぐ使える知識」

網羅性での差別化

  • 「風邪に関する疑問を完全解決」
  • 「知りたいことが全て分かる完全版」

角度の独自性

  • 「製薬会社が教えない真実」
  • 「医師も説明しない理由」
  • 「一般人目線での素朴な疑問に回答」

SEOを強くするという意味で厳密に言えば、差別化によるクリック率向上対策だけで無く、権威性による信頼度なども必要になります。
なぜならば、風邪や薬に関する内容は「YMYL領域」に該当するからです。

Step4 SEOに強いタイトルの作成

ここまでのステップで分析と戦略が固まったら、実際にタイトル案を作成します。

1つの案だけで決めるのではなく、必ず複数のパターンを作成し、客観的な基準で比較評価することが重要です。

SEOに強いタイトルを作るためのタスク

  • 三系統での案出し:共通語重視、差別化重視、バランス型の3系統で複数案を作成
  • 採点シートで客観選定:5つの評価軸で定量的に採点し、最良案を選定

三系統でのタイトル案出し

ライバル記事の共通語を重視したタイトル案、差別化を重視したタイトル案、バランス案の三系統で最低3案以上のタイトル案を作成します。

異なるアプローチで複数のタイトル案を作ることで、より良いアイデアが生まれ、客観的な比較が可能になります。

各系統には明確な特徴があり、最も効果的な案を選定する為にもひとつひとつ丁寧に案出しをしてみましょう。

1. 共通語重視案

ステップ1で分析した上位サイトの共通語を重視したタイトルです。検索意図への適合度が高く、安定した効果が期待できます。

「風邪 治療薬 ない 理由」の共通語を使った例:

  • 「風邪を治す薬はない?その理由を分かりやすく解説」(29文字)
  • 「風邪薬が効かない理由とは|症状を和らげる方法も」(30文字)
  • 「風邪の治療薬が存在しない理由を専門用語なしで説明」(31文字)

共通語重視案の特徴

  • 検索意図に確実に応える
  • 上位サイトと似た安心感
  • 差別化は弱いがリスクも低い

2. 差別化重視案

ステップ3で決めた独自性・差別化要素を前面に出したタイトルです。競合との明確な違いを示し、特定の読者に強くアピールします。

差別化要素を活かした例:

  • 「なぜ風邪薬はない?製薬会社が教えない本当の理由」(31文字)
  • 「風邪薬がない意外な理由|中学生でも分かる図解解説」(31文字)
  • 「風邪を治す薬が存在しない驚きの真実【完全解明】」(29文字)

差別化重視案の特徴

  • 競合との明確な違い
  • 特定の読者への強いアピール
  • リスクは高いが成功時の効果大

3. バランス案

共通語と差別化要素を適度に組み合わせたタイトルです。安定性と独自性の両方を狙い、多くの場合に最も効果的になります。

バランスを取った例:

  • 「風邪薬がない理由を解説|誰でも分かる簡単ガイド」(30文字)
  • 「風邪を治す薬はなぜない?医師も説明しない真実」(29文字)
  • 「風邪薬が存在しない3つの理由【専門用語なし解説】」(31文字)

バランス案の特徴

  • リスクと効果のバランス
  • 幅広い読者にアピール
  • 実用的で成功確率が高い

何がともあれまずはやってみることが大切ですが、タイトル作成時のコツがありますのでご紹介しておきます。

案を作成する際に意識しておくべき事ですが、以下の3つの視点を意識しておくと良いと思います。

  1. 語彙を豊富に用意:同じ意味でも複数の表現を準備
  2. 文字数の調整:32文字程度を目標に微調整
  3. 読みやすさを重視:声に出して違和感がないかチェック
  4. 磨き上げる:案を作ったら表現変更や順序を入替えて案を磨き上げる

特に重要なのが1の「語彙を豊富に用意する」ことと4の「案を磨き上げる」です。

SEOに強いタイトルを作るためには、キーワードの配置場所やタイトル全体で伝える内容、具体的な表現や文字数等多岐にわたります。

案を作って終わりではなく、タイトル案を作ったら出来るだけ多くの語彙や表現でタイトル案を磨き上げ、さらに良いタイトルへと仕上げるようにしましょう。

複数軸で客観的に選定

SEOに強いタイトルにするための要素を5軸に分解し、採点をして判断すると主観を排した客観的評価でタイトルを作る事が出来ます。

採用する5軸は「文字数」「キーワード配置」「検索意図との一致性」、「独自性」、「可読性」です。

主観的な「なんとなく良さそう」ではなく、明確な基準で定量的に評価することで、SEOに強いタイトルを再現度高く選定することが出来るようになります。

5つの評価軸(各2点満点、合計10点満点)

1. 文字数適合(2点満点)

  • 2点:30~32文字で最適
  • 1点:27〜29文字または33〜35文字
  • 0点:24文字以下または36文字以上

2. 主要語前半配置(2点満点)

  • 2点:重要キーワードが前半10文字以内
  • 1点:重要キーワードが前半20文字以内
  • 0点:重要キーワードが後半にある

3. 検索意図一致(2点満点)

  • 2点:検索意図に完全に応えている
  • 1点:検索意図にほぼ応えている
  • 0点:検索意図とズレている

4. 独自性(2点満点)

  • 2点:明確な差別化要素がある
  • 1点:多少の差別化要素がある
  • 0点:競合と似すぎている

5. 可読性(2点満点)

  • 2点:一読で内容が理解できる
  • 1点:少し考えれば理解できる
  • 0点:分かりにくい・誤解しやすい

最初はここまでの数値化を行ないタイトルを作るのは、非常に面倒に感じると思います。

著者補経験上、SEOのタイトル作りが体に馴染んでくると、見ただけである程度の判断は出来るようになります。

まずは慣れるまで、判断軸となる軸やその基準レベルをしっかりと経験して、体に染みこませることが必要だと感じます。

採用基準例

まずは以下の基準で運用し、自社の記事とライバル記事との関係の中で合格ラインを変化させると、実践ではより磨きがかかります。

  • 8点以上:優秀、採用レベル
  • 6〜7点:悪くない、改善して磨き上げれば採用可能
  • 5点以下:不合格、根本的な見直しが必要

関連記事:SEO対策タイトルテンプレート10選|コピペで順位を底上げ

Step5 タイトルのSEOパフォーマンス計測と改善

SEOに強いタイトル作りは記事を公開して終わりではありません。

サーチコンソールで検索結果のパフォーマンスを定期的に計測し、データに基づいて継続的に改善することで、SEO効果を最大化できます。

感覚や推測ではなく、確実な数値データを基に判断することが重要です。

つまり、記事の公開はスタート地点です。

記事公開後もSEOに強いタイトルへと磨き続ける3つのプロセス

  • タイトルのSEOパフォーマンス指標を追跡:表示回数・クリック率・順位の意味と重要性を把握する
  • 段階的な修正アプローチ:低リスクな小幅修正から始めて効果を確認してから本格修正に進む
  • 変更判断とリスク回避:根拠のある場合のみ変更し他記事との競合を防ぐ

タイトルのSEOパフォーマンス指標を追跡

SEOに強いタイトルの記事なのかどうかは、公開後に適切な指標を確認することで、提供的に確認できます。

タイトルのSEOパフォーマンスの確認に適しているのは、表示回数、クリック率、平均掲載順位の3つの指標です。

短期間の変動に一喜一憂せず、中長期的な傾向を見極めましょう。

タイトル改善の為に追跡すべき3つの主要指標

以下3つの指標の数字を Gogoleサーチコンソールを使ってチェックします。

Bingの場合は Bingウェブマスターツールで同等の内容が確認できます。

1. 表示回数(インプレッション)

  • 検索結果に表示された回数
  • 順位向上や季節要因の変動を数字で確認出来る指標
  • 月次で前月比較を実施

2. クリック率(CTR)

  • 表示回数に対するクリック数の割合
  • タイトルの魅力度を直接数字で確認出来る指標
  • 順位の変動が無くても改善効果を測定可能

3. 平均掲載順位

  • 検索結果での平均的な表示位置
  • SEO施策全体の効果を数字で確認できる指標
  • 相対的な数字につき競合変動の影響も受ける

これら3つの指標を組み合わせることで、タイトルの総合的な効果を正確に把握できます。

確認方法を簡単にご紹介しておきましょう。

Googleサーチコンソールでの確認方法

  1. 検索パフォーマンスから対象記事のURLでフィルタ
  2. クエリタブで狙ったキーワードの成果確認
  3. 日付範囲を設定して期間比較
  4. CTR「平均掲載順位」「表示回数」を同時に確認

最初は見慣れない画面でとっつきにくさを感じると思いますが、用語や意味を一つずつ理解してゆくと、次第に馴染んできます。

サーチコンソールはSEOの成果を計測する為に、無くてはならない必須ツールです。

最大限活用出来るようにしましょう。

SEO対策済みタイトルの修正方法

SEOに強いタイトルを作ったはずなのに、パフォーマンスが思わしくないときはタイトルを修正します。

タイトル変更には順位下落のリスクが伴うため、段階的なアプローチで影響を最小限に抑えながら改善を進めます。

一度に大幅な変更をするのではなく、小さな修正から始めることが安全です。

STEP

SEOタイトル修正方法1:小幅修正(低リスク)

既存のタイトル構造を保ちながら、細部を調整します。

語順の調整

  • 修正前:「風邪薬がない理由を分かりやすく解説」
  • 修正後:「風邪薬がない理由|分かりやすく解説」
  • 変更内容:助詞を記号に変更してテンポ改善

修飾語の差し替え

  • 修正前:「風邪薬がない理由を簡単解説」
  • 修正後:「風邪薬がない理由を図解解説」
  • 変更内容:「簡単」→「図解」で具体性向上

数字の追加・変更

  • 修正前:「風邪薬がない理由を解説」
  • 修正後:「風邪薬がない3つの理由を解説」
  • 変更内容:数字追加でクリック率改善狙い
STEP

SEOタイトル修正方法2:効果観測(2〜4週間)

小幅修正後の変化を観測し効果を伸張に判断します。

改善指標の確認

  • CTRが0.5%以上向上したか
  • 表示回数に大きな減少がないか
  • 平均掲載順位が維持されているか

悪化した場合の対応

  • 即座に元のタイトルに戻す
  • 1週間観測して回復を確認
  • 別のアプローチで再度小幅修正
STEP

SEOタイトル修正方法3:本修正(高リスク・高効果)

小幅修正で効果が不十分な場合の抜本的な対応です。

タイトル構造の変更

  • 修正前:「風邪薬がない理由を解説」
  • 修正後:「なぜ風邪薬はない?驚きの理由を解明」
  • 変更内容:疑問形に変更して興味喚起

差別化要素の強化

  • 修正前:「風邪薬がない理由を解説」
  • 修正後:「風邪薬がない意外な理由【医師も説明しない真実】」
  • 変更内容:独自性を大幅強化

本格修正は最後の手段として位置づけ、十分な根拠と準備が整った場合のみ実施するようにしましょう。

リスクは高いものの、成功すればタイトルの効果を劇的に改善できる可能性があります。

慎重な判断と十分な観測期間の確保が成功の鍵となります。

まとめ

SEOに強いタイトルを作る極意は、検索意図に的確に答えるタイトルを設計することです。

おそらく自社内にSEOのプロフェッショナルがいないであろう中小企業がオウンドメディアを作る場合、最初から完璧を目指すと動けなくなってしまいます。

テクニカルな部分はほどほどにして、まずはやってみて経験して知見を溜めてゆくことが大切です。

SEOのタイトル、記事を公開後に、データで検証して継続的に磨き込む事で、記事も担当者(経営者ご自身の場合)も成長することが出来るからです。

中小企業の限られたリソースで確実にSEO効果を上げる為には、少しずつで良いので継続して進めてゆくことがとても大切です。

【SEOに強い記事を作り、集客をもっと効率的に行ないたい経営者様へ】

今回ご紹介したSEOに強いタイトルの作り方は、SEO集客を最適化する極一部に過ぎません。

  • 「どんなキーワードを選べばいいのか?」
  • 「自社の記事にフィットさせるにはどうすればいいのか?」
  • 「タイトル改善後の効果測定はどうすれば?」
  • 「申し込み数や問い合わせ数を増やすにはどうすればいいのか?」…等

このような疑問をお持ちの方は、Blue Aegisの無料相談まで、個別にご相談ください。

御社のビジネスに最適化された、継続的に成果を生み出す集客仕組み化戦略を一緒に設計いたします。

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

お知り合いにデジタル集客のやり方を教えてあげませんか?!
  • URLをコピーしました!

SEOで成果が出ないのは“やり方”の問題かもしれません。
正しい手順を知れば、検索流入は必ず伸ばせます。

この記事の著者

三浦のアバター 三浦 代表社員

Blue Aegis合同会社 代表。ソフトバンクでは培ったプロジェクト遂行力や問題解決力、デジタルによる仕組み化ノウハウを駆使して累計30億以上の利益改善を実現。
月間320万PVのオウンドメディア構築メソッドをミックスし、中小企業向けのオウンドメディア構築と運用の支援をしています。

目次